大学の同級生の結婚披露パーティーへ参加するために椿山荘まで行った。
椿山荘は行くのは初めてだった。 かの有名な椿山荘にはどんな香りがあるのかも非常に楽しみで、会場の1時間前にはホテルに到着していた。
しかし、探し方が悪かったのか、ロクシタンのチェリーブロッサムしか見つからなかった。
パーティーの終わった帰り道、せっかくの華やかな気分であるので、華やかな香りを楽しみたくなった。
椿山荘のバーで一杯やる事も考えたが、いそいそと銀座に向かった。
そこで色々と華やかさに目を向けて香水を選んだところ、クリード アクア イリス チュベローズ、ブルガリ ローズゴルデアが印象に残った。
所感は以下。
アクア イリス チュベローズ(AQUA IRIS TUBEREUSE)
→トップからチュベローズの香りが立ち上るが、郊外の緑地をイメージしているとの事で、甘く濃厚というよりはユリやイリスなどの青みがかった香りが強く、チュベローズの香水としては新鮮な香りのものの1つに感じた。季節や体質もあるが、トップ以降は熟する様に徐々にチュベローズらしさが現れ始め、ラストはトップの控えめな青みのある香りからは想像の出来ない、ジャスミンやココナッツの様な優しくややパウダリーで滑らかな白色の甘みが覆った。バニラが入っているらしいが、水っぽさは無く草花の気配を残しているためラボラトリーパフュームなどでも表現されているゴースの香りに似ている。
英国貴族が楽しむ郊外の草花的なイメージを持った。
ブルガリ
ローズ ゴルデア(ROSE GOLDEA)
→「華やかなローズ」の王道を行く香り。ただ、今までの良くあるローズの香水より一段と瑞々しく香る。生花的な青さやパウダリーさは抑えられ、トップにザクロの香りが配置されているらしく、そのフルーティーな甘さは個体で主張せず、すっきりとそれでいて蜜めいたローズの香りを際立たせている。その後はローズの上品な香りが更に台頭して行く。王道なのでムスクとジャスミン、サンダルウッドも入っている。ミドル以降に甘さは増す事なく、やはり瑞々しさのあるムスクが目立ち始め、どこかで嗅いだ事のあるローズ石鹸の様な香りに落ち着いた。香料もどれも良いものを使っているので、嫌な感じで鼻に残らない。
店員さん曰く、調香師がこの香水を一言で言うなら「feminine」と形容したそうだ。それを踏まえて総体として良く言えば全ての女性に安パイの良い香り。
エピソードに関しては聞かねば良かったと少し後悔したが、トップからミドルにかけてのローズの芳醇さには眼が覚める。
香水の華やかな値段と香りを楽しんだ後、やはりどこかのバーで一杯やってから帰ろうかと思ったが、ヒールを履いた足が限界だった。
思い返すとパーティーはとても暖かく幸せな雰囲気で、綺麗になった花嫁の同級生を眺めながら次は誰かな、と同席したクラスメイトと話した。
私たちは今年27歳になる。本来27歳は結婚や家庭に希望を持つべき、社会を担うべき年齢のはずなのだ。
しかし私は、今までもこれからも、結婚式はいつまでも浮世離れした、他人事の儀式であってほしいと思う。
Café des Parfums|カフェ デ パルファム|クリード
ブルガリ
ブルガリ | イタリアのファインジュエリー、ウォッチ、ラグジュアリーグッズ