日々の糧—香り日記—

日々出会った香水について記してゆく日記。

24.合わない靴(ミュゲ ポースレン )

購入した靴が思いの外歩くときに足の先を支えない造りの事が判明し、頼りにならない靴と痛い足を引きずって新宿を歩いていた。

嫌な用事の時ほど早く外に出て、色々活動しないとエンジンがかからない。
今日もある用事の為に新宿をうろついていた。

こうなったら気になっていた新作の香水を一度に試そうと思い立ち、最近発売された新作 ミュゲ ポースレンのためにエルメスに寄った。

そこで店員さんに聞いたのだが、以前購入を悩んだルバーブエカルラットは反響が大きく関東首都圏では品切れになっているらしい。
その時に買えば良かったのか、後々安く売られる福音として受け取り期待すれば良いのか今はまだ分からないが、なんにせよ購入するか否かの悩みが1つ消えて安心ではある。
ボトルの緑の色が気分を上げる新作の所感は以下。



ミュゲ ポースレン(muget porcelain)
→トップから豊かなミュゲのどこか洋ナシやリンゴにも似たジューシーな甘い香りが広がる。ミドルではその瑞々しいミュゲの中に時折パウダリーで落ち着いた白い花系の香りが顔を出し始める。しかし最後までミュゲが主役の印象。都会的ながら足がほんの少し大地から解放されるような香り。いつしか愛しい甘さのミュゲは肌に染み込み一体化するように優しくほのかな残り香に変わる。
エルメッセンスシリーズの奥にある革のように滑らかで川のように揺るがない香りの筋は健在だった。
聞く所によるとエレナの最後の作品らしい。(エルメスでの作品なのか彼の活動の最後なのかは分からない) 



ムエットの香を嗅いでいたら、エレナのエルメスを締めくくる作品がこのミュゲ ポースレンの香りという所になんとも言えぬ感慨深いものが込み上げてきた。

もう少しこうしてエルメッセンスを堪能していたかったが、そうこうしているうちに人と会わねばならない時間になった。
しかも色々な理由であまり気乗りしない相手だ。
(軽い気持ちで約束してしまった私が悪い)


幸い、手首からはまだ先程吹いて貰ったミュゲ ポースレンが香っていた。
足取りは合わない靴のせいでさらに痛く鈍くなって行くだろう。
しかし、嫌になったらまたミュゲの香りを嗅いで浮き足立てば良い。




※ミュゲ ポースレンはまだ100mlが発売になっていないため、まだ項目がないようだ。暫しの間期待していたい。