polar night bird

香りの記録

2018-01-01から1年間の記事一覧

【特別編】Tanu氏×ゆうれい Juliette has a gunクロスレビュー!

皆さまお久しぶりです。 大変お待たせしてしまいましたが、初企画記事が完成しました! 【特別編】Tanu氏×ゆうれい Juliette has a gunクロスレビュー あらすじ この話は私、ゆうれいの Juliette has a gunまた日本に来ないの? という何気ないツイートによ…

88.愚者の時間《???》

約2ヶ月も更新を止めていたのには何も理由が無いわけではないのだが、敢えて言わないでおきたい。 ただ、香水の出会いは変わらずあったので、その出会いが文章になるまでの運が残念ながらなかったという事もある。 不器用な者には世の中は難しい。 今回は近…

87.ささやかな夏《マイロ(ラボラトリオ オルファティーボ)》

半袖で過ごす日が多くなった。 それを考えてしまうと、夏嫌いの私はまだ6月だというのになぜこんな…、という気分でいっぱいになる。 夕方になれば、冬にはあまり気にならなかった行き交う人々の朝昼に付けたであろう香水のラストノートが鼻を掠める。 つい…

86.アーモンドの花《ALMOND(Ortigia)》

ラクレットの店で、こってりしたチーズのスイス料理の後に、アーモンドフレーバーのエスプレッソを飲んだ。 なんだか今年は香水でも植物系ミルクと並んでアーモンドが気になっている。 いくつかのブランドでもその傾向はぼちぼち見られている。 そのきっかけ…

85.夜のゆりかご《NOUN(Bogue Profumo)》

夜が長い。 少し前までは銀座や新宿に足繁く通っていたが、今は何だか歩く気になれず早々に家に帰るようになった。 この職業になってから初めて迎える春だ。 私は深まった春が得意ではない。 その日は特に、会社周辺の会社員達の疲弊やそれらの群衆に紛れた…

84.春風《LE MAROC POUR ELLE/L'EAU(Tauer Perfum)》

新年度になり、外もぐっと春半ばの雰囲気になった。 先日、毛利庭園で人生で初めての花見を体験した。人々と一緒に桜を真下から見上げるのは何とも不思議な感覚だった。 桜は芳香のある種類ではなかったが、その日はふと春風が吹くと、新緑のやや柔らかさの…

83.NOSE SHOPレポート《NEBBIA/UNUM/STORASKUGGAN》

昨月、NOSE SHOPがリニューアルオープンした。 改装の知らせもぎりぎりになってから得たもので、正直このくらい大きなリニューアルだとは思っていなかった。 オープン日前から新入荷のブランドを紹介していたSNSを見ていると、UNUMやSUTORASKUGGAN、アンドレ…

82.春の喜び《Melodie de L'amour(Parfume Dusita)》

春が近づいてきた。 一日中眠気が襲い、外は何やら花粉と共に生物の香りが蘇り始めている。 イタリア香水の一旦の締めくくりにBogue Profumoを選んだものの、一種類だけでは特徴を掴めず追加で何品か取り寄せているのもあり、記事の進捗が思わしくない。 そ…

81.思い出≪id/SOUTH(Mendittorosa)≫

幼少期、プロテスタントであった両親に連れられて日曜日は教会に行っていた。 その教会は後に私が入る事になる幼稚園が併設されていたが、結構な古い建物だった。 ある日、皆が聖書を読んでいる時にお手洗いに行った。 そこの壁はホールと同じく限りなく黒に…

80.5 ブログタイトルを変えました

タイトルの通り、ブログタイトルを日々の糧ー香り日記ーからpolar night birdー香りの記録に変更しました。 理由は特にないのですが、「日々の糧」の敬虔な響きよりは、極夜の徘徊者の方が自分自身の生き方や香りに対する姿勢には合うのではないかと思った次…

80.UNUMの黒《LAVS(UNUM)》

雪の降る日にnoseで注文していたUNUMのサンプルが届いた。 雪で再び外に出る気もせず、若干時間を持て余していた私にとって丁度いい到着だった。 UNUMというと、マルチにアーティスト活動をしているFilippo Sorcinelliが立ち上げたイタリアのブランドで、ア…

79.ペンハリガンについて考える②(ザ ルースレス カウンテス ドロシア)

香水を人に勧めることが多くなったが、 男性からモテる香水を聞かれるとまだ正直困ってしまう。 香りは香りで、人は人だと切り離して考えたい私は、香水を付けること自体の美学や人への効果みたいなものにはてんで疎い。 しかし、だいたいの人々は当たり前だ…

78.Zoologist Perfumes①(キャメル/エレファント)

2018年が始まった。 2017年は個人的にはウンハイムリッヒとの出会いによってしっかりと終わりを迎えられた気分なので、今年は初心に帰ってさらに香水の探検を進めて行こうと思っている。 香り始めは、年始早々に取り寄せたいくつかのブランドのうちのZoologi…